愛香は会社を辞められずにいた。 彼女一人が招集された、休日の新人研修で、課長から受けた性的な陵辱・・・。 それでも・・・である。 生来の気弱な性格。 さらに新卒で入社した会社で、根こそぎ失くしてしまった、社会を生き抜く自信。 会社を辞めたところで行くあてなどない。 といって、自分が課長から受けた陵辱行為を、会社に告げ口する度胸もない。 せめてもの救いは、本配属時に問題の課長が直属にはならなかった事だった。 しかし、配属先の上司からも「使えない新人」のレッテルを貼られ、雑用業務ばかりの毎日が始まった。 一方で、社内のとある筋には、ひとつの噂が流れていた。 噂の元は、あの研修の課長。 内容は「あの杉山という使えない新人は、押せばヤレル。」 とのものだった。 彼女がその事を知るのは、もう少し後になってからの事だった・・・。